神栖市の歯医者 うめはら歯科のブログ&コラム

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妊娠中の歯科治療 – 安心して通院するためのポイント

妊娠中は、ホルモンバランスの変化により、歯や歯ぐきのトラブルが起こりやすくなります。しかし、妊娠中の歯科治療に不安を感じる方も多いのではないでしょうか。ここでは、妊娠中の歯科治療について、安心して通院するためのポイントを詳しく解説します。

妊娠中に起こりやすい歯のトラブル

妊娠性歯肉炎

妊娠性歯肉炎は、妊娠中に歯ぐきが腫れたり、出血したりする症状です。プラークによる刺激に加え、ホルモンバランスの変化により、歯ぐきが敏感になることが原因です。適切な歯磨きとプラークコントロールが重要です。妊娠性歯肉炎は、妊娠中の女性の約50〜70%に発症すると言われています。症状が重症化すると、歯周病に進行する可能性もあるため、注意が必要です。歯磨きの際は、歯ブラシの毛先を歯ぐきに対して45度の角度で当て、小刻みに振動させるようにして磨きましょう。

妊娠性エプーリス

妊娠性エプーリスは、妊娠中に歯ぐきにできる良性の腫瘍です。ホルモンバランスの変化が原因で、歯ぐきが過剰に増殖します。大きくなると痛みを伴うこともあります。出産後には自然に縮小することが多いですが、症状が重い場合は歯科医院で処置を受ける必要があります。妊娠性エプーリスは、妊娠中の女性の約5%に発症すると言われています。腫瘍が大きくなると、食事の際に痛みを感じたり、出血したりすることがあります。歯科医院では、腫瘍を切除する処置を行います。

妊娠中の歯科治療の安全性

歯科治療の安全性

妊娠中の歯科治療は、胎児への影響を心配する方が多いですが、適切な時期に行えば安全です。妊娠初期と後期は、胎児への影響を考慮して、できるだけ避けることが望ましいです。妊娠中期(4〜7ヶ月)が、歯科治療に最も適した時期とされています。妊娠初期は、胎児の器官が形成される大切な時期です。この時期の歯科治療は、胎児への影響を避けるため、できるだけ控えめにすることが望ましいです。妊娠後期は、お腹が大きくなり、仰向けの姿勢が取りづらくなります。また、早産のリスクも高まるため、必要最小限の治療にとどめることが大切です。

レントゲン撮影の安全性

妊娠中のレントゲン撮影は、必要最小限にとどめることが大切です。ただし、適切な防護措置を講じれば、胎児への影響はほとんどありません。歯科医院では、腹部に防護エプロンを着用し、必要最小限の撮影を行います。

妊娠中の歯科治療のポイント

歯科医院への相談

妊娠中は、つわりなどの体調の変化により、歯磨きが難しくなることがあります。また、妊娠中の歯科治療に不安を感じる方も多いです。そのような場合は、遠慮せずに歯科医院に相談しましょう。歯科医師や歯科衛生士が、妊娠中の口腔ケアや歯科治療についてアドバイスします。

治療時間の配慮

妊娠中は、長時間の治療が体に負担になることがあります。歯科医院では、妊婦さんの体調に配慮し、短時間で効果的な治療を心がけています。また、治療中はこまめに休憩を取り、体調の変化に注意しながら進めていきます。

使用薬剤の配慮

妊娠中は、使用する薬剤にも注意が必要です。歯科医院では、妊娠中に安全な薬剤を選択し、必要最小限の量を使用します。また、局所麻酔薬は胎児への影響が少ないものを使用するなど、細心の注意を払っています。

妊娠中の口腔ケア

歯磨きの重要性

妊娠中は、ホルモンバランスの変化により、歯垢がつきやすくなります。歯垢を放置すると、虫歯や歯周病のリスクが高まるため、丁寧な歯磨きが大切です。特に、歯ぐきの境目や奥歯の奥まで、丁寧に磨くことを心がけましょう。

フッ素の活用

フッ素は、虫歯予防に効果的です。妊娠中は、フッ素入りの歯磨き粉を使用したり、歯科医院でフッ素塗布を受けたりすることをおすすめします。ただし、過剰摂取には注意が必要です。

出産後の歯科検診

出産後の歯科検診の重要性

出産後は、ホルモンバランスが元に戻り、歯のトラブルが落ち着いてきます。ただし、授乳や育児で歯磨きが疎かになりがちです。出産後の歯科検診では、妊娠中の歯のトラブルの状態を確認し、適切な処置を行います。

乳幼児の口腔ケア

母親の口腔内の細菌は、乳幼児に伝播することがあります。母親が虫歯菌を持っていると、乳幼児が虫歯になるリスクが高まります。妊娠中から出産後にかけて、母親の口腔ケアを徹底することが、乳幼児の虫歯予防につながります。

まとめ

妊娠中の歯科治療は、安全に受けることができます。妊娠中期が治療に最も適した時期とされていますが、症状によっては早めの治療が必要な場合もあります。

妊娠中は、ホルモンバランスの変化により、歯のトラブルが起こりやすくなります。丁寧な歯磨きとプラークコントロールを心がけ、異変を感じたら早めに歯科医院に相談しましょう。

歯科医院では、妊婦さんの体調に配慮し、安全な薬剤を使用して、短時間で効果的な治療を行います。不安なことがあれば、遠慮せずに相談しましょう。

出産後も、定期的な歯科検診を受け、口腔内の健康を維持することが大切です。母親の口腔ケアは、乳幼児の虫歯予防にもつながります。

うめはら歯科では、妊娠中の歯科治療を安心して受けていただけるよう、妊婦さんに配慮した治療を行っています。妊娠中の歯のトラブルでお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。