歯を失ってしまうと、見た目や食事の面で大きな影響が出ます。失った歯を放置すると、他の歯が傾いたり、噛み合わせが悪くなったりするため、できるだけ早く治療を開始することが大切です。ここでは、歯を失う原因と、失った歯を補うための治療法について詳しく解説します。

歯を失う原因

歯周病

歯周病は、歯を支える骨や歯ぐきが溶けてしまう病気です。進行すると、歯がぐらつき、最終的には抜け落ちてしまいます。歯周病は、歯垢に含まれる細菌が原因で起こります。歯周病を予防するためには、毎日の歯磨きとデンタルフロスの使用が重要です。また、定期的な歯科検診で早期発見・早期治療を心がけることも大切です。

歯周病の初期症状は、歯ぐきの腫れや出血です。ブラッシングやフロッシング時に出血したり、口臭が気になったりする場合は、歯周病の可能性があります。進行すると、歯ぐきが下がって歯が長く見えたり、歯がぐらついたりします。

虫歯

虫歯が進行すると、歯の神経まで達し、激しい痛みを引き起こします。虫歯の治療を放置すると、歯を抜かざるを得なくなることがあります。虫歯を予防するためには、糖分の取り過ぎに注意し、食後の歯磨きを徹底することが大切です。また、定期的なフッ素塗布やシーラント（歯の溝の封鎖）も効果的です。

虫歯の原因となる細菌は、糖分を分解して酸を作り出すため、糖分の取り過ぎは虫歯のリスクを高めます。定期的なフッ素塗布やシーラントは、虫歯の予防に効果的です。

外傷

事故やスポーツなどで強い衝撃を受けると、歯が折れたり、抜けたりすることがあります。外傷による歯の損傷は、早期の治療が重要です。スポーツをする際は、マウスガードを使用して歯を保護することをおすすめします。また、事故で歯を損傷した場合は、できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。

外傷による歯の損傷は、即時の治療が求められます。歯が完全に抜け落ちた場合は、歯牙保存液か牛乳につけて速やかに歯科医院に持って来て頂くことをお勧めします。 地面に落ちたからと水道水で丁寧に洗って持ってこられる方がいらっしゃいますが、水道水では再埴の成功率が下がってしまいます。

失った際の治療法

入れ歯

入れ歯には、部分入れ歯と総入れ歯の2種類があります。部分入れ歯は、残っている歯を利用して装着する入れ歯です。総入れ歯は、歯が全くない場合に使用する入れ歯です。入れ歯は、比較的安価で、短期間で作製できるのが最大のメリットです。また、残っている歯を削る必要がないため、歯への負担が少ないのも利点です。ただし、装着時の違和感が大きいのがデメリットです。

また、噛む力が弱くなるため、硬い食べ物が食べにくくなります。入れ歯の装着には、バネや金具を使用する方法と、プラスチックの歯肉で覆う方法があります。部分入れ歯は、残っている歯を利用して固定されるため、総入れ歯に比べて安定性が高いです。総入れ歯は、全ての歯が抜けている場合に使用され、顎の骨に固定されることが多いです。

ブリッジ

ブリッジは、失った歯の隣接する歯を削って、人工の歯を被せる治療法です。ブリッジは、入れ歯のように取り外すことができず、常に口の中に固定されています。ブリッジのメリットは、見た目や機能が自然な歯に近い点です。また、噛む力も入れ歯に比べて強いです。ただし、隣接する歯を削る必要があるため、歯への負担が大きいのがデメリットです。

ブリッジは、失った歯が1本〜2本の場合に適しています。被せ物は、失った歯と削った歯の本数分の一続きになった形で作成されます。例えば、失った歯が1本なら被せ物は3本分、失った歯が2本なら被せ物は4本分になります。ブリッジの治療には、隣接する歯を削る手術が必要で、健康な歯への負担が大きいことがデメリットです。

インプラント

インプラントは、顎の骨に人工の歯根を埋め込み、その上に人工の歯を被せる治療法です。インプラントは、自分の歯のように見た目や機能を回復することができます。インプラントのメリットは、自分の歯と同じような感覚で食事ができる点です。また、周囲の歯を削る必要がないため、残っている歯への負担が少ないのも利点です。インプラントは、顎の骨を刺激するため、骨の萎縮を防ぐ効果もあります。ただし、手術が必要なため、治療期間が長くなるのがデメリットです。

また、費用が高額なのも欠点です。インプラントは、チタン製の人工歯根を使用し、顎の骨と結合することで、天然の歯と同じような強度を持ちます。インプラントの治療には、抜歯後の骨の回復を待つ期間が必要です。通常、抜歯後半年程度お待ちいただき、その後インプラント手術を行います。インプラントは、天然の歯に近い構造を持つため、食事や発音に影響を与えません。

まとめ

歯を失ってしまった場合の代表的な治療法は、入れ歯、ブリッジ、インプラントです。入れ歯は、比較的安価で、短期間で作製できるのが最大のメリットです。ブリッジは、見た目や機能が自然な歯に近い点がメリットです。インプラントは、自分の歯のように見た目や機能を回復することができます。歯を失ってしまった場合は、できるだけ早く歯科医院で相談しましょう。歯を失う原因は、むし歯や歯周病が多いですが、早期発見・早期治療が重要です。

うめはら歯科では、入れ歯、ブリッジ、インプラントの両方の治療を行っています。歯を失ってしまった方は、ぜひ当院にご相談ください。患者さん一人ひとりに合わせた最適な治療法を提案いたします。歯を失っても、諦めないでください。入れ歯やインプラントで、快適な食事と笑顔を取り戻しましょう。